水墨画のように美しい氷瀑 袋田の滝 冬の風景 茨城・奥久慈観光
日本三大名瀑の一つである袋田の滝では、12月下旬から2月中旬頃の冬季間に滝が凍る氷瀑を見る事が出来ます。
袋田の滝がある茨城県久慈郡大子町は茨城県の北部にある自然豊かな地域で、観光情報などでは奥久慈とも称されています。
この地域は約1500年前から堆積した地層で出来ており、海に棲む貝の化石が発見された事から、かつては海であった事が残されている他、奥久慈の名峰である奥久慈男体山も海底火山の一部であった事も分かっている。
袋田の滝は久慈川の支流である滝川の水流が海底火山の噴出物を削り取り、約1500年前から侵食に耐え続けた固い岩盤の崖を水が一気に流れ落ちる事によって形成されています。
この滝の長さは120メートル、幅が73メートルにも達し、侵食によって削り取られた岩肌を四回に分けて水が流れ落ちる姿から「四度の滝」とも呼ばれ、華厳滝、那智滝とともに日本三大名瀑の一つに挙げられています。
また、この地域の自然豊かな風景が季節の移り変わりによって変わる事から、この地を訪れた西行法師が「この滝は四季に一度ずつ来てみなければ真の風趣は味わえない」と絶賛した事が伝えられており、これを四度の滝と呼ばれるようになった説も残されています。
西行が言い残した言葉の通りに、初夏の新緑や秋に見る事が出来る紅葉が美しく、冬には岩肌を流れ落ちる水が凍りつく現象である、氷瀑も見る事が出来ます。
しかし、最後に完全凍結をした2012年以降は、7割から9割の凍結で止まっており、地球温暖化の影響も囁かれる中、私が訪れた2022年2月の朝には滝の7割が凍結している姿を眺める事が出来ました。
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