寒い冬場にバッテリーが上がってしまう話はよく聞きますが、夏にバッテリーが上がって車が動かなくなってしまうのは人生初めての経験でしたので、今回何が起こったのかという原因や対策等を記事にしています。
冬より怖い夏のバッテリー上がり 原因や対策は?
夏に起こるバッテリー上がりの原因
冬の寒さでバッテリーの比重が変わりエンジンが始動できなくなるというのはよく知られていますが、実は夏にも起こりうる事で、バッテリーが正常に機能できる適切な比重を保てずにバッテリー上がりを起こしてしまいます。
最近の車両は電装系の省電力化が進んで、消費電力も少なくなっていると思いがちですが、車両の省燃費化のために搭載しているバッテリーも軽量で小型な物を使用している場合があり、特に観光や行楽シーズンとなる夏は渋滞時のストップ&ゴーが多くバッテリーが充分に充電されない場合があり、停車時にエアコンを使っている時などにも起こる事でもあるようです。
新車時はほとんど起こらないのですが、自動車に搭載しているバッテリーは初回車検を受けたあたりから劣化しはじめ、5年経過したぐらいから冬場に1日~2日放置しておくとエンジンが始動できなくなる事はあります。
しかし、今回は夏場の話なのですが冬のバッテリー上がりよりもタチが悪く、バッテリーが上がりそうな兆候が一切見られず突然動かなくなる事があります。一度始動できたとしてもエンジンを止めたら再び始動できなくなってしまう可能性も充分にあり得ますが、その場合はほぼバッテリーの劣化が限界に達して電気を蓄えられていない状態となっているはずなので、即バッテリーを交換した方が良いでしょう。
アイドリングストップ機能付きの車両やハイブリッド車は電圧が低下すると、発電のためにエンジンを停止しない時間が長くなるためわかりやすいそうです。
バッテリーが上がった後の対策
一度バッテリー充電器を繋いでエンジンを始動できたのですが、30km走行後にエンジンを止めて1時間ほど放置したら全くエンジンがかからくなってしまいました。 救援車を呼んでブースターケーブルを繋いで何とか始動できたのですが、もう自力では始動できない状態になっております。
現在の国産車では欧州規格のバッテリーを搭載している事も増えてきて、私の車両は欧州DIN規格の56219サイズを搭載しています。なかなか見つからないサイズなので、探すだけでも一苦労だったのですが、欧州DIN規格56219とオートバックスの欧州車EN規格EN-6C/LN2に互換性があるとの事でそちらに交換する事とします。
欧州EN規格は欧州DIN規格を元に作った新たな規格なので、ほとんどの場合は互換性はあるとの事。
6年間無交換で18万キロ以上走行していますから既に限界だったのだと思いますが、夏場は冬場みたいにじわじわとバッテリーの劣化を感じるのではなく、日ごろからメンテナンスをしていたとしても異常を感じないまま突然劣化した時の現象が見られるので特に怖いのです。
バッテリー上がり以外の原因は?
ただのバッテリー上がりであれば一度始動できれば、ほとんどの場合そのまま走行ができますが、バッテリーを充電する発電機(オルタネーター)が故障した場合は、走行中に使用する電力を作れないので突然止まったり動かなくなってしまいます。
ウォーターポンプと同様に「ウィーン」という音が発生したり、「カラカラ」「カリカリ」という異音が聞こえてくるのが前兆となるので、早めに修理工場かディーラーに持ち込んだ方が良いでしょう。
交換費用は新品で5万円~10万円が相場となりますが、事前にリビルト品を調達していれば部品代だけで1万円~2万円で済みますので、音が怪しくなってきたら事前に部品を購入しておく方が無難です。
ここまで自分の経験談でしたが、一週間後の松島基地航空祭でも止めていただけなのに突然バッテリーが上がったという車がいたので、意外と夏場でもバッテリー上がりはあるんだと感じました。
やはり不測の事態というのはどこでも起こりうる事なので、ブースターケーブルなどは常に携帯しておいた方が良さそうですし、もし困っている人がいたら助けてあげる気持ちが大切なのだと実感した2週間でした。
悪い事も良い事も必ず自分に返ってくるようになるのですね!
バッテリー形式の読み方
バッテリーには、日本の規格であるJIS規格とアメリカ車用のBCI規格、そして欧州車用のDIN規格とそれを元にしたEN規格があります。それぞれ、バッテリーの大きさや端子の向きが決められていますので、自分の車に適合するバッテリーのサイズはどのように読むのかを解説します。
日本車用JIS規格
商品画像: FB[古河電池] 75D23L 国産車用カーバッテリー 充電制御車対応 elgana[エレガナ]
- 75
容量(Ah)と始動性能(CCA)の関係から決められた総合性能を示す数字で、数字が大きければ大きいほど性能が良くなります。 - D
バッテリー本体の短側面(幅×高さ)の大きさや面積、端子規格を示す記号で、A~Hまで8種類があり、バッテリーを交換する際には必ず純正サイズに合わせなくてはいけない部分です。 - 23
バッテリーを正面から見た時の横の長さとなる数字で、単位はcmとなります。上の記号と同様に必ず純正サイズに合わせなくてはいけない部分です。 - L
バッテリーを正面から見た時にマイナス端子がどちら側に付いてるかを表す記号で、Rは右・Lは左となっています。ここも交換した時に純正サイズと合わせなくてはいけない部分で、端子の左右を間違えると配線が届かなくなってしまいます。
日本車の場合は、通常仕様と寒冷地仕様でバッテリーの大きさが異なる場合があり、スペース的には通常仕様の車に寒冷地仕様のバッテリーを搭載可能な場合がありますが、根本的に端子の形状が違う事がありますのでご注意を!
欧州車DIN規格
商品画像:ATLASBX [ アトラス ] 輸入車バッテリー [ Dynamic Power ] MF 56219
例 56219または562-19
- 5
バッテリーの種類を表す数字で、5=12V100Ah未満のバッテリーである事を示し、6=12V100Ah以上のバッテリーである事を示します。 - 62
20時間率公称容量を表す表記です。この場合は、62Ahである事を示します。 - 19
バッテリーの固有番号で、バッテリーの端子位置やケース形状を示します。
欧州車用のサイズはよくわからないのですが、基本的に同じ数字のバッテリーを装着していれば大丈夫です。
最近はEN規格と呼ばれるサイズも出ているのですが、DIN規格を元に作ってあるサイズなので互換性はあるとの事。
基本的に日本のJIS規格とは互換性がありません。
欧州統一規格のEN規格
商品画像:古河電池(FB) 340 LN0 日本製
例 340LN0
- 340
CCA値(コールドクランキングアンペアー/Cold Cranking Ampere)を基にした性能ランクを表す数字です。 - LN0
バッテリーサイズを表す記号で、LN0からLN6までで表示されます。幅や高さは変わらず、横の長さだけが変わり、またバッテリー端子はLのみの設定となります。
欧州のDIN規格を基にした、EU(欧州連合)の統一規格です。
日本車でも採用されるようになり、今後は世界標準の規格になるのではないかと予想されている規格です。
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